旧統一教会に対する解散命令請求が13日に行われました。この請求の根拠の一つとして挙げられたのが、教団が組織的に関与した霊感商法による深刻な被害です。この霊感商法の手口はどのようにして生まれたのでしょうか。また、教団と密接な関係にあった政治側の説明は十分に尽くされたのでしょうか。
まず、霊感商法の原点について探ります。元信者のAさんは1970年代後半、教団の「経済部隊」に属しており、訪問販売でさまざまな商品を売り歩いていました。彼の手口を振り返ると、次のようなものでした。
元信者Aさん（60代）は次のように語ります。 「無料で手相を見てあげましょうかって誘うんです。真っ直ぐここが伸びている人は、運命線が（豊臣）秀吉もここまであったそうですよって話すんです。」
手相で「運勢がいい」と持ち上げた後には、姓名判断に移ります。
「この画数を見て、『この数字とこの数字は良いけど、ここと繋がって斬ってるから、武士の因縁だ』と指摘します。そして、こういうペケ印があると『盲腸の手術とか体を切ったことがある方いらっしゃいませんか？』と聞くと、『そういえばこうなのよ』と返事が来るんです。話を聞いているうちに、この家庭はこういうことで悩んでるんだなと分かってくるんです。」
そして、頃合いを見計らって薦める商品が出てきます。
「『マナ』と呼ばれる高麗人参茶を紹介しました。これは天の食物として、高いけど体に良いんだよって説明するんです。」
当時、教団が「マナ」と呼んでいた高麗人参茶は旧約聖書で「天が与えた食物」を意味するものでした。1971年、教団の関連会社である「一和製薬」が設立され、マナ、人参茶や人参エキスの製造が始まりました。そして、1973年7月に「人参でサタンも逃げていく」という講演で、文鮮明氏が販売の大号令をかけたのです。
教団の広報誌1973年7月号には次のような記述があります。 「人参茶を飲めばいかなる病気も治る」 「10箱でも何箱でも一度に買ってくれる」 「だから二倍やれ！三倍やるんだよ！」
この号令は瞬く間に全国の経済部隊に伝わり、猛烈なセールスが展開されました。
教団の広報誌1973年7月号にはさらにこう書かれています。 「もう食欲が出て来たと喜んで、三箱追加して買ってくれた」 「むくみが取れ、この人参茶は神様だと喜んで、お金の続く限り買うという人もいます」
当時の内部資料によると、人参エキスは原価の8倍、1本8万円で販売されており、売り上げは急増しました。その後、販売の主力はより利益率の高い印鑑や壺などに移りました。例えば、多宝塔は原価の500倍、5000万円で売られていたのです。
元信者Aさんは、当時の思いを次のように振り返ります。 「地上天国を作るために、自分には使命があるんだと信じていました。本当に文鮮明を救い主だと思っていたんです。誰かをだまそうという気持ちではなく、世の中を良くしようという思いでやっていました。」
このようにして生み出された霊感商法の手口は、多くの人々に深刻な被害をもたらしました。教団の内部での信仰とビジネスが一体化し、経済的な搾取が行われていたのです。そして、教団と密接な関係にあった政治側からの説明が十分であったかどうかについても、引き続き検証が求められています。
参考記事 https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/782088?display=1
デバンカーけんけんの見解
こちらはあまりにもトラストリテラシーが低すぎる人たちなので庇いようがありません。サタンとかそういうのは現実社会ではありえませんから、いい加減馬鹿みたいに鵜呑みにするのはやめてもらいたいですね。
