【SNS型詐欺】急増する巧妙な手口と見分け方&対策【あなたは大丈夫?】

SNSで急増する詐欺にご注意を! 巧妙な手口であなたの資産を狙う詐欺師たちがいます。本記事では、フィッシング、ロマンス詐欺、投資詐欺、クラウドファンディング詐欺、商品販売詐欺の代表的な手口と、それぞれに対する有効な防止策を詳しく解説します。あなたの大切な資産を守るために、今すぐチェックして詐欺のリスクを回避しましょう。

記事の後半では詐欺を見分ける方法についても紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

SNS型詐欺の手口と対策

SNS型詐欺は、SNSプラットフォームを利用してユーザーを騙し、金銭や個人情報を盗む手口です。以下に代表的な手口とその対策を紹介します。

1.フィッシング詐欺
2.ロマンス詐欺
3.投資詐欺
4.クラウドファンディング詐欺
5.商品販売詐欺

これらの手口と対策を理解し、慎重に行動することで、SNS型詐欺から身を守ることができます。

1. フィッシング詐欺

フィッシング詐欺の手口:

詐欺師は、信頼できる企業や金融機関を装ったメッセージやリンクを送信し、ユーザーに個人情報やログイン情報を入力させます。

フィッシング詐欺の具体例:

  • 偽の銀行通知: 大手銀行を装ったメッセージがSNSで送られ、「アカウントの確認が必要」として偽のログインページへのリンクが含まれています。
  • 偽のQRコード:詐欺ショッピングサイトで買い物をさせた後に品切れ連絡をして、電子マネーで返金するとして逆に振り込ませる手口があります。

最近の事例:
ココリコ遠藤さんの妻が告白した『ショッピング詐欺』×『PayPay返金詐欺』コンボの手口とは?」(2024年5月10日 INTERNET Watch)

フィッシング詐欺の対策:

  • リンクを確認: メッセージ内のリンクをクリックする前に、そのリンク先が公式サイトであることを確認します。(※基本的に、メール内のリンクは踏まないほうが無難です)
  • 直接ログイン: メッセージ内のリンクではなく、直接公式サイトにアクセスしてログインします。
  • 二要素認証: アカウントに二要素認証を設定し、セキュリティを強化します。

2. ロマンス詐欺

ロマンス詐欺の手口:

詐欺師は、恋愛関係を装ってターゲットと接触し、信頼を築いた後に金銭を要求します。マッチングアプリでの詐欺も横行しています。

ロマンス詐欺の具体例:

  • 偽の恋人: SNSで知り合った人物が「緊急の金銭問題」や「会うための渡航費用」を理由に金銭を要求します。騙す相手に合わせた心の琴線に触れる事情を作り出すため、注意が必要。(実際にあった例:離婚後に親権を失ったシングルマザー相手に「自分は中東に駐屯、本国の子どもにPCを買ってあげる金がない」などと泣きつき送金させる)

最近の事例:
『結婚して幸せになるためにネットショップの経営を一緒にしてほしい』 40代男性がマッチングアプリで知り合った相手に約600万円だまし取られる 岩手・葛巻町」(2024年7月11日 リンク先:ヤフーニュース)

ロマンス詐欺の対策:

  • 金銭の要求に注意: 知り合って間もない相手からの金銭要求には応じないようにします。
  • ビデオ通話で確認: 相手の身元をビデオ通話で確認し、偽物でないことを確かめます。
  • 友人や家族に相談: 恋愛関係に関する相談を友人や家族にすることで、冷静な判断を助けてもらいます。

3. 投資詐欺

投資詐欺の手口:

詐欺師は、SNSを通じて「確実に儲かる投資案件」を宣伝し、ユーザーから資金を集めます。しばらく前には動画にAIの有名人を勝手に出演させ、投資を募る手法が散見されましたが、有名人本人が手を染める事例もあります。

投資詐欺の具体例:

  • 高額リターンの約束: 短期間で高額リターンを約束する投資案件がSNSで広まり、多くの人々が投資しますが、実際には詐欺で資金が持ち逃げされます。

最近の事例:
最後のメッセージは『あなたのことをだましていました』 50代の男性がSNS型投資詐欺で約900万円の被害 広島・呉市」(2024年7月11日 リンク先:ヤフーニュース)
元柔道五輪選手を逮捕 暗号資産巡り4千万円詐取容疑―千葉県警」(2024年2月29日 リンク先:時事ドットコム)
著名人を悪用したSNS型投資詐欺が急増 被害者の多くは40~60代 “オレオレ詐欺”や“還付金詐欺”とは異なる手口」(2024年7月12日 リンク先:ヤフーニュース)

投資詐欺の対策:

  • 信頼できる情報源を利用: 投資情報は公式の金融機関や認定されたプラットフォームから取得します。
  • 高額リターンに警戒: 短期間で高額リターンを約束する投資は疑いを持つべきです。
  • 調査を行う: 投資案件について十分な調査を行い、信頼性を確認します。

LINEに誘導されて一対一で説得されたり、グループチャット内でエコーチェンバー1 状態になったりして、正常に判断できなくなるケースがみられます。身近な人に相談したり、あえて反対意見をネット検索するなどして、フラットな判断力を取り戻しましょう。まずは主催者の名前やイベント名で検索して、該当する被害報告などがないか、LINE登録の前によく確認してください。ただし、そういったウワサがない場合でも、名前を変えているだけかもしれません。

4. クラウドファンディング詐欺

クラウドファンディング詐欺の手口:

SNSを利用して架空のプロジェクトやスタートアップのクラウドファンディングを行い、資金を集めた後に姿を消します。

クラウドファンディング詐欺の具体例:

  • 偽のプロジェクト: 「革新的な新技術を開発中」として資金を募り、多くの人々が投資を行いますが、プロジェクトが実在せず、集められた資金は詐欺師により持ち逃げされます。

クラウドファンディング詐欺の対策:

  • プロジェクトの信頼性を確認: クラウドファンディングのプロジェクトやスタートアップの背景、チームメンバーの経歴を詳細に調査します。
  • プロジェクト自体の内容を確認:「All-in方式」(目標額が集まらなくてもお金は戻らない)やリターンがモノではない場合、特に注意深く信頼性を確認します。
  • 認定プラットフォームを利用: 信頼できるクラウドファンディングプラットフォームを利用し、公式のチャネルを通じて資金を提供します。

プラットフォームの信頼度を確認するためには、過去に詐欺が発生した際、出資した被害者にどのような対応を取ったかを調べてみましょう。また、最近では「継続支援」という方式も増えています。その場合は毎月出資することになりますので、キャンセル方法を事前に確認してから支援を始めてください。

5. 商品販売詐欺

商品販売詐欺の手口:

詐欺師は、SNSで人気商品や限定品を格安で販売するとして注文を受け付け、支払いを受けた後に商品を送らない手口です。

商品販売詐欺の具体例:

  • 偽のセールスページ: SNSで「限定セール」として広告を出し、格安で商品を販売すると偽って支払いを受けますが、商品は送られません。レア商品などを扱っているとする詐欺ページに、自ら検索で辿り着いてしまう場合も。
  • 偽の取引:SNS上で人気アーティストやアニメのグッズの取引を持ち掛け、電子マネーで送金させたのち、アカウントを消して逃亡します。Xで「詐欺」と検索すると、非常に多くの類似例を確認できます。
  • 偽のアカウント:公式アカウントを騙って、偽サイトの品物やチケット販売ページへ誘導します。

最近の事例:

『STARTO ENTERTAINMENT』が“偽アカウント運営者”の特定へ 公式に見せかけ詐欺サイトへ誘導」(2024年7月12日 リンク先:ヤフーニュース)
ココリコ遠藤さんの妻が告白した『ショッピング詐欺』×『PayPay返金詐欺』コンボの手口とは?」(2024年5月10日 INTERNET Watch)

商品販売詐欺の対策:

  • 信頼できる販売者を確認: 販売者の評価やレビューを確認し、信頼できるかどうかを判断します。クレジット決済(導入に際して審査が厳しい)がない認知度の低いショッピングサイトは詐欺の可能性が高いので、利用は控えましょう。
  • 公式サイトで購入: 可能であれば、公式サイトや認定された販売チャネルから商品を購入します。販売されていない品物の場合は、個人間の直接取引は避け、補償サービスがあるオークションやフリマサイトを利用します。
  • 支払い方法に注意: クレジットカードなど安全な支払い方法を利用し、不正取引が発生した場合に対策を取れるようにします。

大手のショッピングサイト以外では、クレジットカードの使用は控えたほうがよいかもしれません。情報を抜かれて、ほかの詐欺師と共有される恐れがあります。ただし、大手サイトで安すぎるオフィス系アプリを購入した際に、個人情報を抜かれたと考えられる事例も存在します。正規のショップで相応の価格の製品を購入したほうが、圧倒的に安上がりだった……とならないよう、怪しい商品には手を出さないほうが無難です。

詐欺かどうかを見分ける方法

SNSで詐欺を見分けるためには、いくつかのポイントに注意を払うことが重要です。以下に、詐欺を見分けるための具体的な方法をいくつか紹介します。

1.プロフィールとアカウントのチェック
2.メッセージ内容のチェック
3.リンクとURLの確認
4.友人や家族に確認
5.インターネットでの検索
6.警察や専門機関に相談

1. プロフィールとアカウントのチェック

  • プロフィールの不自然さ: プロフィール写真があまりにも完璧だったり、画像検索で他のサイトで使われている写真が見つかったりする場合は注意が必要です。
  • フォロワー数と投稿内容の不一致: フォロワーが非常に多いのに投稿が少ない、もしくは逆の場合も疑わしいです。
  • アカウントの作成日: 新しく作成されたアカウントで、突然大量のフォロワーを持つ場合は疑わしいです。

Googleの画像検索で詐欺を見破る

Googleの画像検索を使って、本人として使われている写真がほかのサイトに掲載されていないか調べましょう。以下の手順で簡単に検索できます。

SNS詐欺 画像検索

【1】Googleを立ち上げて、検索窓の右端のマーク(上の画像で囲っているアイコン)をクリック

SNS詐欺 画像検索

【2】画像をダウンロードしている場合はドラッグ、画像リンクを取得している場合は「画像リンクを貼り付ける」という部分にペースト

数年前、FaceBookでロマンス詐欺が横行していた時期がありました。ある日、注意喚起で回ってきた白人男性の画像を何度か検索にかけると、ネット上には同じ写真が多数存在しており、キャプションにはさまざまな名前が……。

つまりその画像は、詐欺師たち御用達のいわば『有名画像』だったのです。少々調査したところ、写真に写っていたのは、米西海岸在住の軍人でした。

以上は実際にあった特殊な例ですが、SNSでしか知らない相手が「自分の写真」として画像を送ってきても、安易に信じないでください。

まずは、

・ネットに落ちてる無関係の第三者じゃないか?
・フリー写真素材のモデルじゃないか?
・別の名前・通称などで同一の写真が存在しないか?

など、Googleの画像検索を使って調べてみましょう。

相手が外国人の場合、そのまま検索しても出てこない可能性もあります。事実さきほどの例では、日本のままでは検索に出てきませんでした。万全を期すため、設定を変更して他国の検索結果が表示されるようにしてから、再度検索してください。Googleのヘルプ「別の国の検索結果を表示する」に設定変更の方法があります。PCでのやり方は以下です。

  1. パソコンで [検索の設定] を開きます。
  2. [地域の設定] までスクロールします。
  3. 地域を選択します。
  4. ページの下部にある [保存] をクリックします。

Androidはこちらから、iPhone等はこちらから、やり方を参照してください。

2. メッセージ内容のチェック

  • 高額リターンを約束: 短期間で高額のリターンを約束する投資案件は詐欺の可能性が高いです。
  • 緊急性を強調: 「今すぐ行動しないとチャンスを逃す」といった緊急性を強調するメッセージは疑わしいです。「今週末まで」「あと1週間」など、急かして考えたり相談したりする時間を奪う場合は断るほうが無難。
  • 個人情報の要求: パスワードや銀行口座情報など、個人情報を求めるメッセージには注意が必要です。公的機関や大手ショッピングサイトなどがメールでそれらを尋ねることはありません。

株式投資の平均利回りは年間で5%前後とされています。そのような知識もない状態で、株や投資に手を出すことは危険です。軽くでも勉強してから、大手証券会社での一般的な投資を行いましょう。

暗号資産(仮想通貨)に関しては、金融庁の登録があるかどうかだけでも確認し、情報の精査を必ず行ってください。

≫金融庁:暗号資産交換業者登録一覧(.pdf)

3. リンクとURLの確認

  • 不自然なURL: メッセージに含まれるリンクが公式サイトのものと異なる場合や、不自然なURLの場合はクリックしないようにします。
  • HTTPSの確認: 正式なサイトは「https://」で始まることが多く、これがない場合は疑わしいです。

なお、リンクの文字列と実際のリンク先は簡単に変えることもできるので、見た目には正しくても、確かな配信先以外からのメール内のリンクは、クリックしないほうが無難です。情報はブックマークから確認しましょう。

警察庁がショッピング詐欺のページで案内している「SAGICHECK」も活用しましょう。

〇「SAGICHECK」で確認してください

JC3(一般財団法人日本サイバー犯罪対策センター)では、収集した偽ショッピングサイト情報を、インターネット利用者がウェブサイトの信ぴょう性を確認できるサービス「SAGICHECK」(https://sagicheck.jp/)へ提供しています。この「SAGICHECK」を利用することで、ウェブサイトの危険性の有無について確認することができます。詳しくは、JC3のウェブサイト(https://www.jc3.or.jp/news/2023/20230301-488.html)をご覧ください。

偽ショッピングサイト・詐欺サイト対策 - 警察庁ホームページ

4. 友人や家族に確認

  • 信頼できる人に相談: 疑わしいメッセージやアカウントについて、友人や家族に相談することで冷静な判断ができます。

過去の事例では、「この話は先進的過ぎるので周りの人には必ず反対されるでしょう。だから相談してはいけません」と言い添える詐欺師がいました。周りと切り離す手法はカルトでも用いられます。相談させないように仕向けられた場合、その相手にはより強い警戒心をもって接するか、関係を断つことも選択肢に入れてください。また、「週末まで」「今月いっぱい」「あと数人で締め切り」など、急かすような勧誘も詐欺の可能性が非常に高いと考えられます。

5. インターネットでの検索

  • 詐欺情報の検索: メッセージの内容やアカウント名をインターネットで検索し、詐欺の報告がないか確認します。
  • レビューや評価を確認: 投資案件や商品の販売者についてのレビューや評価を確認し、信頼性を判断します。

Twitterで検索することも有効です。なぜかGoogleなどの検索ではみつけられない、被害に遭った人の情報が存在する場合があります。

6. 警察や専門機関に相談

  • サイバー犯罪相談窓口: 詐欺の可能性がある場合、警察やサイバー犯罪相談窓口に相談することが有効です。

≫警察庁 サイバー事案に関する通報等のオンライン受付窓口
≫消費者ホットライン「188(いやや!)」番(電話)
 最寄りの市町村や都道府県の消費生活センターなどを案内する全国共通の3桁の電話番号
越境消費者センター(Cross-border Consumer center Japan:CCJ)
 海外の事業者との間での取引でトラブルにあった消費者のためのオンラインの相談窓口

SNS型詐欺の具体例と対策のまとめ

  • フィッシング詐欺: 不自然なURLや個人情報を要求するメッセージに注意し、公式サイトに直接アクセスする。
  • ロマンス詐欺: 知り合って間もない相手からの金銭要求には応じず、身元確認を行う。
  • 投資詐欺: 高額リターンを約束する投資案件には慎重になり、公式の情報源を確認する。
  • クラウドファンディング詐欺: プロジェクトやスタートアップの背景を調査し、信頼できるプラットフォームを利用する。
  • 商品販売詐欺: 販売者の評価やレビューを確認し、公式サイトで購入する。

これらの方法を活用することで、SNS上の詐欺を見分ける力を高めることができます。詐欺に遭わないよう、常に警戒心を持って行動することが大切です。

ネットニュースのサイトで「詐欺」と検索をかけると、おびただしい数の詐欺事件がヒットします。時おり覗いて新しい手口についての情報を集め、周りの人と共有するのもよいでしょう。しっかりと知識をつけて、あなたの財産や周囲の大切な人たちを守ってください。

もしも詐欺に遭ってしまったら、当サイト「詐欺コム」http://new.no-cult.com/)までいつでもご報告ください。専用の受付フォームで詐欺師の情報を随時受け付けています。

  1. エコーチェンバー:同じ意見や考え方ばかりが繰り返し聞こえてくる場所のこと。 ↩︎
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